先日、カフェの一番のお得意さま Sさんと
種子法についての話をしていたら
「・・『日本が売られる』という本は知ってる?
堤 未果という人が書いていて、
今度持ってくるねー」
と紹介され
というか 貸してくださいました
(幻冬舎新書 2018.10)
いまの安倍政権下で
種子だけでなく、水や森、海や土地、学校、医療、老後
労働市場やカジノほか さまざまな分野で規制が緩和され
すべてが儲けの対象になっている という内容を
次から次へと紹介している本です
新書という性格上、
じっくりと考証されているわけではありませんし
ロシアの種子輸入額が580億ドル(5兆8000億円)と読めてしまう
・・250ページ など、あちこちで
ほんとかなあというところもありますが
いまの世界の投機の構造や
TPPの裏の動きなどが ちょっぴり見えてきます
遺伝子組み換え(たぶん)のトウモロコシを
いっぱい買う約束をしていました
でも、それ以外にも
きっと いっぱい約束をしたんだろうなー
という気に しっかりなってしまう本です
今年の3月9日に 除草剤の話を
ブログで書いたのですが
この本では その裏の事情などが
もう少しきちんと 書かれています。
遺伝子組み換え食品から子どもを守る市民団体が立ち上がり
モンサント社と全面対決する一方
(ホームページトップの写真)
去年8月には カリフォルニア州で
モンサント社の農薬でガンになったと提訴していた
ドウィイン・ジョンソン氏に320億円の賠償命令が出て、
そのほかの訴訟も モンサント社は3回続けて敗訴してしまいます
これを受けて世界が 規制に走り出す中
なんで日本は 逆に規制を緩めてしまったんでしょう?
この本によると、2017年12月に日本は
除草剤グリホサートなどの残留基準値を
トウモロコシ5倍、小麦6倍、甜菜75倍、そば150倍
ヒマワリの種にいたっては なんと400倍も緩和してしまっています
しかも、 グリホサートに耐性ができた雑草のために
ベトナム戦争で使われた枯葉剤の半分の成分「2、4-D」の基準も
大幅に緩めるのだとか・・
除草剤の毒性は 孫やひ孫の世代になって より強く現れる
とする研究もあるので
(ワシントン州立大学 生殖生物学センターのサイエンスレポート 2019.4.23)
それが本当だとすると
今は大丈夫でも、私たちの子孫の時には
もう取り返しがつきません
「小樽 子どもの環境を考える親の会」 の方たちが
グリホサートなどの危険性を訴えて、
売っているお店や行政に働きかけ、
100均のダイソーは販売中止を決めたというニュースが
8月に流れました
いろいろな人がいろいろなところで
頑張っています
小樽の人たちも ダイソーもえらい!
とにかく それぞれ出来る範囲で
声を上げ続けていくしかなさそうですね