土壌消毒剤クロルピクリン

暖冬です

 

今年はまだ 畑に置いてあるポリバケツの水に

氷が一度も張っていません。

土が凍ってカチカチになるということもなく

畑は いつでも 耕せる状態です。

 

例年だと 土の中にいる様々な虫が寒さで死んで、

病害虫の少ない 春の畑になるのですが、

今年は みんな生き延びてしまいそうで

今年一年 病害虫被害がどれだけ出るのか 

ちょっと怖い気がします

 

プロの農家だと、被害が出たら大変ですから

きっと、今年の農薬使用量は去年以上になるんでしょうね

 

今週月曜日の朝日新聞

土壌消毒剤クロルピクリン の記事が載っていました。

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第一次大戦化学兵器として使用されたという クロルピクリンは

日本で現在 毎年8000トンも使われています

 

2005年までは 臭化メチルが土壌消毒剤の主流だったみたいですが

オゾン層を破壊するということで 国際的に禁止された後

代替として クロルピクリンが使われるようになったようです

 

怖いのは、使う農家の健康被害だけでなく 

普通のフィルムで覆っただけでは、空気中に蒸散してしまうため

畑の周辺の住民も 気がつかぬうちに被害にあってしまうんですね

 

ヨーロッパでは 使用が全廃され

アメリカでも 使用した場所と人のいる場所の間に

緩衝地帯を設けることを義務付けている薬品なのですが

 

日本では 除草剤のグリホサートと同様

「我が国の農業には欠かせない農薬」とされていて

 

一応 環境省の省令でも 注意事項に

「住宅、畜舎に隣接した圃場では使用しないで下さい。」とあるものの

実際の使用方法は 個々の農家にまかされているんです

 

土壌中の線虫や細菌が いいものも悪いものもいなくなるので

とりあえず作物の生育には問題ないのですが

しばらくすると 無菌状態の畑に 最初に入りこんだ菌が

一人勝ちで異常繁殖するという研究報告がありました

 

なので、一度使い始めると 毎年使わざるを得ない農薬なのではないでしょうか

 

今国会で

種苗法改定 自家増殖(採種)禁止法案」が

審議されるみたいです

 

農薬もそうですけど、日本の政府は大企業の方だけというか

穿って言うと アメリカのほうだけ?見ている気がします

 

日本の農業は どうなってしまうのでしょうね