ショック・ドクトリン

今日は外出を自粛し、この本を読んでいました

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ショック・ドクトリンナオミ・クライン 幾島幸子 村上由見子訳 岩波書店 2011

 

100ページ読んで、とっても疲れたので 

残りはほとんど飛ばして斜め読みです

 

著者によると、戦後の世界経済は

「1950年代のシカゴ大学経済学部」で自由市場を主張した

ミルトン・フリードマンと、その教え子ラムズフェルトもその一人)

たちによって 動かされてきたそうです

 

時代の主流だったケインズ経済学に 真っ向からたてついて

徹底的な市場原理主義規制撤廃、民営化を主張した「シカゴ学派」は

まず南米でCIAと一緒になって

次々に軍事クーデターを起こし、その政権に教え子を送り込みます。

フリードマンも助言役として迎えられています)

その過程で、左翼とみなされる人や対立するケインズ派の考えを持っている人などを

何万と拉致、拷問、殺害して、それぞれの国が持っていた利権を

つぎつぎに多国籍企業に売り渡していったのだとか。

 

このときの拷問の手法が この本の書名になっている「ショック療法」です

1950年代にCIAの依頼のもと、カナダのマギル大学アラン記念研究所で

ユーイン・キャメロン博士が、患者の脳を一度初期化するという

常軌を逸した洗脳実験を行い、その時の結果が

イラク戦争の捕虜を含む

その後の拷問すべてに活かされているんですって。

 

この本の副題は「The rise of disaster capitalism」

直訳すると「大惨事資本主義の台頭」です

 

フリードマンに言わせると、まったく制約のない白紙の状態で

みながやりたいように というか市場の自由にまかせれば

経済は最適な均衡状態になるんだそうです

つまり、クーデターや戦争や大災害など

社会がショックで大混乱している時こそ

資本主義の最大のチャンスなんです

 

その教えのもと、フリードマンの教え子たちは 多国籍企業と結びついて

南米を皮切りにポーランドの「連帯」、イラン革命ソ連の崩壊、天安門事件

アジア通貨危機アパルトヘイト後の南アフリカイラク戦争

スマトラ沖地震ほか 様々な場面に関与し、自らの富を増やしていったみたいです

 

とにかく、公が持っている規制や財産は みんな民間にまかせるべき

という発想なので、水道、電気、鉄道、郵便、教育、保健、医療など

ありとあらゆるものが利権の対象なんですね

 

多国籍企業の中に モンサントの名前も出てきて

遺伝子組み換え作物や農薬についても

この市場化原理の流れの中に位置づけられそうです

 

いま問題になっている種子法の改正も

社会がコロナウィルスでショック状態にある間に

今がチャンスと 国会で採択されていくのでしょうか・・

 

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外出自粛させられている猫たちです

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手前のトウモロコシがいくつか発芽してきました