モンサントの話 その2

1965年 アメリカのサール薬品という製薬会社が

胃潰瘍を治療する薬を研究、開発しているとき

とっても甘い物質を 発見しました。

 

フェニルアラニンメチルエステルです。

別名 アスパルテーム。砂糖の200倍の甘さといわれています

 

このアスパルテームの投与実験で

ハリー・ワイズマンという生化学者は1967年に

サル7匹のうち1匹が死亡、5匹にてんかんの発作という報告をしました

 

1971年には ジョン・オルネイという神経病理学者が

アスパラギン酸がネズミの脳に穴をあけたことを報告しています

 

他にも 実験動物に腫瘍ができたといった報告があるのですが

サール薬品は そういった実験結果を隠して

1973年に FDAアメリカ食品医薬品局)に

食品添加物認可申請をしました

 

結果は 却下です。

 

そのままお蔵入りかと思われたアスパルテームですが

いまでは、クロレッツなどのチューインガムや

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イオンのコーラ他 世界中で多くの食品に使われています

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何故かというと、フォード政権の時に

市場最年少の国防長官だったドナルド・ラムズフェルト

 

1977年 サール薬品のCEOに就任したからです。

 

ラムズフェルトは レーガン政権への移行チームに入ると

FDAアメリカ食品医薬品局)の局長に

アーサー・ヘイズを指名しました

 

アーサー・ヘイズという人は陸軍医療隊で

大衆心理操作のための薬品を研究し

志願する兵士に 心理操作実験を行っていた人物です

 

2年間 局長を務め

アスパルテームが有害という報告は握り潰し

安全だとする実験結果をいっぱい作って(捏造して?)

アスパルテームを認可した後

サール薬品の子会社に天下りしています。

 

このサール薬品は、1985年にモンサントに買収され

サール薬品が 政権中枢に入り込んだ手法も

モンサントに引き継がれました。

それ以後、政権で会社に都合のいい働きをした人物は

つぎつぎとモンサントに職を得るようになったのです

 

オバマ政権下でも FDAアメリカ食品医薬品局)の副局長をはじめ

農務省や 米国通商代表の農業交渉主任ほか 

さまざまな部署に モンサントの関係者が入り込んでいました

 

先日、モンサントはバイエルに買収されたので

表向き 会社はありませんが 

この回転ドアとも言われる 政権との癒着構造が

霧散したとは とても思えません。

 

いま進行している アメリカ大統領選の背後で

モンサントの人たちは どう動いているのでしょうね

 

 

ちなみにラムズフェルトは 1997年から2001年まで

モンサントの子会社 ギリアド・サイエンシズのCEOを務め

インフルエンザ治療薬タミフルのおかげで

巨万の富を築いたそうです

(このタミフルも 危険性が指摘されています)

 

2001年には ブッシュ政権下で 史上最年長の国防長官となり

アフガニスタンイラクへの戦争を始めました

 

刑務所での拷問が明るみとなり 史上最悪の国防長官とも言われています

 

日本の普天間から辺野古への道筋をつけた人物でもあります